2011年12月25日日曜日

模擬国連会議は「スピーチ大会」と「二種類の交渉タイム」で構成されています。 模擬国連の基礎知識<会議>


前回に書いた2つ目の模擬国連の魅力である「知識の必要性」に引き続き、「いろんなコミュニケーションの力が必要」という話を書こうと思いましたが、その前に、模擬国連会議の基礎知識をもう少し加えておきたいと思います。
模擬国連会議は
「役割が決められ、ルールが厳しくなった中学校の2回目からの学級会議」であり、「いろんな国の大使にそれぞれがなりきる“おままごと”」でもある。と前に書きました。

「「模擬国連会議とは、役割が決められ、ルールが厳しくなった中学校の2回目からの学級会議」 模擬国連の基礎知識<会議>」

議長が居て、国を代表する大使が居て。じゃあ、具体的にどうやって会議を進めるのか。ということについて、ものすごく噛み砕いて説明します。

模擬国連会議は通常、ある1つのテーマについて話し合われます。そのテーマは「核問題」とか「環境問題」、「教育」など様々です。テーマはいろいろですが、会議の進め方は決まっています。

会議は最初に議題採択や出席確認などがあり、最後に投票があるのですが、主なパートは「スピーチ大会」と「二種類の交渉タイム」に分けられます。

「スピーチ大会」は各自が自国の主張を話していきます。この時、すべての大使は席に着席し、スピーチに(一応、)耳を傾けます。ほんの少し、討議が出来ることもあるのですが、ほとんど出来ません。なので、「二種類の交渉タイム」があります。

この「二種類の交渉タイム」は世界標準と日本の大学標準では内容が異なります。
(ちなみに、日本の高校生の模擬国連は世界標準に合わせることが多いです。)

この交渉時間の種類については、別の機会に書くとして、

模擬国連会議は「スピーチ大会」と「二種類の交渉タイム」で構成されています。そして、議事進行は基本的に「スピーチ大会」で進められますが、それが嫌で、個別に交渉したい大使は「スピーチ大会」を中断して交渉時間を取って欲しい。と他の大使に呼びかけ、その意見が過半数の賛成を受けると「交渉タイム」を取ることができます。もちろん、「交渉」したくない大使は反対することが可能です。

なので、機械的に「スピーチ大会」と「交渉時間」が交互に進んでいくのではなく、会議をどう進めるのかも議場の大使に委ねられているのが模擬国連会議です。なので、すべての大使が議題のことだけでなく、どう進めるのかの戦術も考える必要があります。その戦術はいろいろあるのですが、それはもっと色んなことを詳しく説明してからにしようと思います。

ひとまず、模擬国連会議は「スピーチ大会」と「二種類の交渉タイム」の時間がほとんどで、その2つをどう組み合わせていくのかもそれぞれに決定権がある。ということが、今回の説明では大切なことです。

では、とりあえず、ここまで!

思うことがあったり、良いと思ったり、反論があったり、おかしいと思うことがあったり、質問があったり、言いたいことがあったり、
同意があったりしたら反応をして頂けると幸いです。なるべくというより出来る限り私も反応します。
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こひやま あゆむ

2011年12月18日日曜日

「知識の必要性」でも、全てを完璧にする必要はない。 <とりあえず、模擬国連会議の魅力(2)>


1.      ずっと考える、ひたすら頭を使う
2.      知識の必要性
3.      いろんなコミュニケーションの力が必要

この3つが模擬国連の魅力。

今日はそのうちの2つ目の「知識の必要性」について説明したいと思います。
模擬国連は国際問題を国の大使になりきって議論する活動です。
この事は前にも書きましたが、この懐疑で活躍するためにはいろんな知識が必要なんです。
これが魅力の1つなんだろうと思います。

模擬国連は高校生や、大学生のはじめの頃にスタートを切る人が多い。
(もちろん、中学生から始める人も居ますが)。
それまで、学校のテストとか、部活動で求められるなら社会科なら社会科、数学なら数学、
野球なら野球。という単一の知識。
でも、模擬国連で必要とされる模擬国連の知識はかなり幅広い。
思いつく中では、

l  国連
l  議題
l  プロシージャ(議事進行)
l  (模擬国連的な)テクニック
l  交渉術
l  リサーチ方法
l  文書作成
l  スピーチ

これらの分野の知識が必要です。
全てを完璧にする必要はない。だけど、偏りがあると上手く大使として行動できない。
その中で、議題の知識は一部でしかないのだもの。

だからといって、全部分かってないと会議が出来ない訳じゃ決して無いです。
というより、会議の中で学んだ方が絶対いいので、とりあえず、
会議にドンドン参加することをオススメします。それも3回ぐらい!

1回目から楽しむのはいろんな制約のおかげで難しいと思うので・・・
3回目ぐらいから楽しめる!はず・・・

「国連・議題の2層の知識」
「プロシージャの知識と模擬国連のテクニック」
「交渉術」
「リサーチ方法」
「文書作成」
「スピーチ力」
6つについて、また、書いていこうと思います。
今日はここまで!

思うことがあったり、良いと思ったり、反論があったり、おかしいと思うことがあったり、質問があったり、言いたいことがあったり、
同意があったりしたら反応をして頂けると幸いです。なるべくというより出来る限り私も反応します。
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こひやま あゆむ


2011年12月11日日曜日

「模擬国連会議とは、役割が決められ、ルールが厳しくなった中学校の2回目からの学級会議」 模擬国連の基礎知識<会議>


さて、ここまで模擬国連には3つの魅力がある。
とか言っておきながら、模擬国連自体が何か。ということについて、
ほとんど書いてこなかった。いきなり説明から入りたくなかったし、
とりあえず、こひやまの心から書いていきたかったので、
触れてこなかった。けど、そろそろ少しずつ説明をしていきたい。

模擬国連について語られる時には
「第二次世界大戦前に、既に、模擬国際連盟として、ハーバード大学で・・・」
という話から始まることが多い。いろんな所でのガイダンスでも、自分はそうしてきた。
だけど、今の時点では、あんまり必要ない情報なので、
とりあえず、一番大切な模擬国連会議自体について、基礎の基礎を説明しようと思う。

模擬国連会議とは、
役割が決められ、ルールが厳しくなった中学校の2回目からの学級会議」
だと思えばいい。

自分も含めて、ほとんどの人が学級会議を経験したことがあると思う。
一番多い議題はクラスの役員決めじゃないかな。学級委員から始まり、
放送委員とか、生活委員とかの委員会、そして、国語とか数学とか、
それぞれの科目リーダーを決めていく。あの役割決めの学級会議のことである。

私の中学では、その司会は前回の学級委員が務め、先生は見守っている。
という形式がほとんどだった。模擬国連会議もそれに近い。

先生の代わりとなる会議監督が、核問題とか、地球温暖化などの議題を提示し、
少し、模擬国連に慣れている人が学級委員代わりに議長を務める。
そして、残りの生徒が国の大使になって、
例えばアメリカ大使とか、メキシコ大使とかの大使になって、
アメリカ大使にとって一番良いと思う行動をとる。
モテたいと思うから学級委員になる。と中学生が考え、立候補するように
アメリカも力を持ちたい、いろんな国を味方にしたい。
と思うから核を持ち続けたい、地球を大切にしたい。と主張していく。

その違いは、中学生の行動の理由であるモテたいとか、目立ちたいと思うのが、
個人の意思であるのに対して、
模擬国連での行動理由である力を持ちたいとか、環境問題を解決していきたいというのが
個々の国の立ち位置であり、会議の前にそれなりに決まっている
という点だと思う。

つまり、与えられた国の大使として会議に参加し、会議を通して、
その国にとって、一番良い結果を出すことが
それぞれの模擬国連会議の参加者に課せられた目標となる。
そのために、会議がある。

なので、会議場という、決まっている場所で行われるいろんな国の大使に
それぞれがなりきる“おままごと”と言ってもいい。

そして、その会議場には普通の“おままごと”と違って、いろんなルールがある。
これが学級会よりもルールが厳しい。と言った理由である。

ここで、「結果を出す」と言ったが、会議でどうやって結果を出すのか。
それには、いろんな手段がある。そのいろんな手段については、
またの機会に。

こひやま あゆむ

2011年12月5日月曜日

「自分で考え続けることができる。そして、結果が見える」 <とりあえず、模擬国連会議の魅力(1)>


前回、模擬国連の魅力を無理やり、3つあげた。

1.      ずっと考える、ひたすら頭を使う
2.      知識の必要性
3.      いろんなコミュニケーションの力が必要

がその3つの魅力。
今回はその中の、
「(1)ずっと考える、ひたすら頭を使う」ということについて語りたいと思う。
模擬国連のセールスポイントとして、「国際関係の知識を得ることができる」
「コミュニケーションのスキルが上がる」ということがよく語られるけど、

それよりも大きな魅力が
模擬国連会議は「ずっと考え、ひたすら頭を使う」必要があることだと思う。
模擬国連会議は長いと1カ月、
短くても3時間以上をかけて行われる。

その会議中は、ひたすら考え、頭を使うことが求められる。
なぜなら、自分が全てを任せられた大使であり、
どうすれば良いのか教えてくれる人が居ない。

共に会議している大使間には(とりあえず)上下関係がない。
議場では誰もが一人で考えないといけない。ということが鮮明になる。
なので、1国を代表する大使として、
どんな身の振り方をするのかの全てを自ら決めないといけない。
チームを組むのか、1匹狼になるのか、
スピーチをするのか、しないのか、
提案を出すのか、出さないのか、
下手をすれば、自分の座席に着席して、会合に参加するのか、否かまで、
自分で決めないといけない。

それは、それまでの人生の多くの場面で、
言われたように行動した自分にとって
最初の驚きで、面白いと思った部分でもあった。だけど、
自由の中で考え続けることの大変さにも少しずつ気付いていった。

そして、大変な中で考えること自体が面白いと思った。

この全てを自分で決めないといけない状況で考えることに慣れていくことは、
人生のいろんな場面で役立つんじゃないか。と思ったりもする。
それが面白い。
だけど、責任も生じる。

もちろん、模擬国連会議も自分でいろいろ決めないといけないから、
責任も生まれる。でも、それ自体が面白い!と自分は思う。

模擬国連の会議中は自分の責任で考え続けないといけない状況に
身を置かされる。そして、その行動の結果はそれなりに、
会議の成果を通して分かりやすく見える。

自分で考え続けることができる。そして、結果が見える。

これが、模擬国連会議の1つ目の魅力!

こひやま あゆむ