【ポイント】
1,交渉にも大きく分けて「押し」と「引き」の二種類の交渉がある
2,「押し」と「引き」は立場によって固定されない
3,不利だからといって、焦って押し続ける必要はない。不利でも「押し」で入って「引け」ば相手を引きずり込む事ができる。
前回は押す交渉の大切さについて書きました。そして、押す交渉ができないと、引く交渉が出来ないということも。
営業職のPushとPullと同じように、交渉にも大きく分けて「押し」と「引き」の二種類の交渉があります。この2つが使えて、模擬国連においても上手く交渉が出来るようになります。個人的には、「押し」ができないと「引き」ができないと思うので、「押し」の必要性を先に書きました。これが、模擬国連会議に慣れるための手段として「押し」で会議に積極的に参加して欲しい、という意図もあります。「引き」は上手くやらないと会議に参加できずに終わることが多いので。
そして、「引き」。この説明をする前に注意してほしいことがあります。「押し」と「引き」は立場によって固定されない、ということです。
模擬国連会議では、担当国や会議中に置かれている状況で不利になる国と有利になる国があります。基本的な会議では少数派になる先進国や、安全保障理事会改革の会議であまり見方がいないG4(日本、ドイツなど)と呼ばれる国、安全保障理事会での会議での常任理事国(アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシア)ではない10カ国などです。これらの国々は会議が始まる前から置かれている立場によって既に不利な要因を抱えています。そして、不利だからこそ、焦り、自分から交渉に行くことになり、「なんでこれではダメなんですか?」・「お願いだから受け入れて下さい」・「どうすればいいですか?」と押しながらなんとかしようと試みます。でも、これでは相手に有利な条件を引き出され、不利な状況をドンドン加速させてしまうことも考えられます。
その中でも、「引き」の交渉をちりばめて上手い交渉をすることは可能です。また、有利な立場でも「引き」の交渉に乗せられ、有利なはずが、ドンドン対等な関係になっていき、不利な状態になることも考えられます。
不利でも「押し」で入って「引け」ば相手を引きずり込む事ができる、ということなど、事例の紹介は「引き」の交渉についての説明の後にするので、抽象的な部分で終わってしまって申し訳ないですが、
今回は「不利だからといって、焦って押し続ける必要はない」ということをポイントとして、次の「引き」の交渉の説明につなげます。
今日はここまでです。
こひやま あゆむ
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